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PET検査 Q&A

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PET検査 Q&A

Q1 PET検査をうけてみたいと思うのですが、どうすればいいでしょう?

主治医に希望を伝え、主治医から検査予約を取ってもらい、診療情報提供書(紹介状)を書いてもらい、受診するようにします。

Q2 どうして検査前に4から5時間の絶食が必要なのでしょうか?もし、うっかり食べてしまったらどうすればいいでしょうか?

ブドウ糖代謝の状態を診断する薬剤、FDGの体内分布は、血糖値(血液中のブドウ糖の値)と血糖値を調節するホルモン、インシュリンの影響を強く受けます。食後血糖値が上昇し、インシュリンの濃度が高いと、FDGは、筋肉や脂肪にたくさん集まり、腫瘍や脳にはほとんど入らなくなり、がんの診断ができなくなります。このため、FDG-PETの検査前には、絶食する必要があります。なお、なぜ筋肉にはたくさん入るのに、腫瘍や脳に入らないのかというと、それは細胞膜にあるグルコーストランスポーターというブドウ糖の運び屋の分子の性質が違うからです。
もし検査予定なのに朝食をとってしまったらPET検査室にお電話をください。当日の検査スケジュールに余裕があれば、食後4~5時間空けて検査を行えるかもしれません。難しければ、検査日を変更するようにいたします。

Q3 検査の前日から当日まで運動をひかえるよう言われたのですが、当日、病院まで歩いたり走ったり、駅で階段を登ったりすることは、大丈夫でしょうか?

運動すると、使われた筋肉にFDGが集まり、診断しにくい画像になります。FDGを注射したあとはもちろん、前日の激しい運動でも、筋肉は疲労回復のためにブドウ糖代謝が盛んになっており、FDGが集まります。日常生活での歩いたり、階段を登ったりは問題ありません。

Q4 FDGの注射後、何故1時間安静にしなければいけないのでしょうか?

FDGを注射した後、血液の中のFDGは時間とともに少なくなります。余分なFDGは腎臓から尿として膀胱に排泄され、肝臓や筋肉などの放射能も少なくなります。一方、がんへの集まり具合は時間と共に高くなり、がんの種類により大きく異なりますが、1時間くらいたつと、十分に高い集積になりますが、最高点には達していません。脳への集まりは50分前後で最も高くなります。このため、脳を撮影するときは45分ころから撮影し、がんを診るときは通常1時間後から撮影し、それでもわかりにくい時は、2時間後などの遅い時間で、がんにもっと集まり、筋肉や脂肪がもっと低くなる時間に撮影します。動き回ると筋肉でブドウ糖が使われ、FDGが集まり、わかりにくい画像になるため、安静にしていただきます。

Q5 糖尿病で毎朝インシュリンを打ってるんですが、検査当日はどうすればいいですか?又、血糖の値とPET検査の関係を教えてください。

FDGを注射し、体の中で行き渡っている時間に、余分なインシュリンがない状態にすれば、何の問題もありません。つまり、短半減期型のインシュリンを注射して血糖値が下がり、血液中にもうインシュリンが残っていない状態のときに検査します。1型糖尿病で、微量のインシュリンを持続注射している場合は、ほとんど影響がなく、そのまま検査できます。調節がむずかしい場合は、食事をしない、インシュリンも注射しない状態で検査します。

Q6 検査直前までお水やお茶は飲んでも大丈夫ですか?飲んでいい量はありますか?

FDGは尿路で排泄される薬剤です。なるべく早く余分なFDGを排泄することで、よりきれいな画像で診断でき、被曝も減らすことができるため、水やお茶を飲んでいただいています。ただし、飲みすぎると腸を刺激し、腸管の運動が亢進してFDG集積が表われ、かえって診断が難しくなります。境界がどのあたりにあるか、個人差が大きいと思いますが、当院では200mlくらい飲んでいただいています。

Q7 当日、体の調子が悪くなった場合、まずどうしたらいいですか?

後日、体調の回復を待って検査するように日程を変更しますから、まず検査室にお電話をください。

Q8 痛み止めを服用中ですが、検査中飲んでもいいですか?

痛み止め、そのほか普段、常用している薬は飲んでいただいて構いません(糖尿病のお薬は飲まないでください)。

Q9 閉所恐怖症なんですが、大丈夫でしょうか?

初めに撮影する装置を見ていただき、ご判断いただけます。比較的広く圧迫感は受けにくい装置です。不安のある方は御遠慮なく問診時に申し出ください。

Q10 くすり(FDG等)の副作用や体があつくなったりすることはありますか?

造影剤ではありませんので、体が熱くなるような副作用はありません。PET検査により具合が悪くなるなどの副作用はなく、大変安全性の高い検査です。ただ、稀ですが、人によっては、迷走神経反射といって、お薬を注射しなくても針を刺すだけで、気分が悪くなる方がいます。通常、しばらく横なっていれば回復し、そのまま検査を続けることができます。

Q11 検査後、子供や家族と接してもいいんですか?

体から出る放射線は時間と共に急速に少なくなります。半日(6時間)くらい空ければ放射能は10分の1以下になり、問題ありません。

Q12 母乳はあげてもいいんですか?

母乳には、注射したお薬FDGはごくわずかしか出てきません。しかし、お母さんの体から出る放射線で、抱っこされている赤ちゃんは被曝します。添い寝をしたり、抱っこするのは検査後1日位待っていただいた方がいいと思います。またその間は、事前に搾乳した母乳を赤ちゃんにあげることをお勧めします。

Q13 女性の場合、生理中にPETを行っても大丈夫ですか?妊娠の可能性がありますが、PETを行っても大丈夫ですか?

FDG-PET検査では放射線の被曝があります。妊娠初期に、気付かない状態で胎児が被曝することを避けるために、月経が終了してから10日以内に検査するのが望ましいと言われています。生理中は支障はありません。妊娠していないことが確認できてから検査しましょう。これとは別に、子宮内膜には月経中と排卵期に、卵巣には排卵期に機能的にFDGが集まることが知られています。子宮がんや卵巣がんと誤診するのを避けるために、問診票に現在の状態を正しく申告していただきたいと思います。

Q14 妊娠中なんですが、検査は受けられますか?

妊娠中でしたら、胎児の被曝を考え検査は中止した方が良いと思います。主治医と検査の必要性について、もう一度ご相談してください。

Q15 PET-CT検査の放射線ひばく線量はどの程度ですか?

PET検査では、放射性物質でしるしをつけた薬物を注射し、薬物が体の中でどのように分布したかを、しるしとなる放射性物質から出てくる放射線を検出して画像検査をします。放射性薬剤を注射するため、放射線ひばくがありますが、PETで使われるフッ素18 (F-18)の半減期、放射能が半分に減る放射線物質の寿命は110分と短いのが特徴です。このため、ひばく線量も低く抑えられ、全身のひばく線量は2.2~3.5ミリシーベルトといわれています。つまり1年間の自然放射線量と同等から2倍程度です。PET-CT検査ではCTによるひばくが加算され、2~3倍になりますが、それでも人体には全く害のない、自然放射線レベルのひばく線量です。他の検査、胃の透視やCT検査などとも、大差ありません。
 ただし、いくら害が無いといっても、放射線ひばくは少なければ少ないにこしたことはありません。そこで利益とそれに見合う危険(リスク)という考え方があります。PET-CT検査により得られる診断情報は非常に精度が高く、病気の状態を正しく診断できます。また全身を容易に一度に調べることが出来るため、CTや他の検査では見つけられなかった予想外の病気を見つけ出すことができます。正確な診断情報を用いてこそ、最適な治療方針を決めることができ、最善の治療効果が期待できます。PET-CTによる診断情報は、良い治療を選択し使いこなすために、欠かせないものになっています。このような利益は、大多数の人で自然放射線の2~3倍程度のひばくのリスクをはるかに上回ると考えられます。
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