日本人女性が今、最もかかりやすいがんは乳がんです。米国では8人に1人が患うという乳がんですが、日本でも急増し、女性の20から30人に1人が乳がんになると言われています。また乳がんで亡くなる女性の数も急増しており、乳がんの発症年齢ピークは40から50代で、乳がんで亡くなる方の半数は30歳代から50歳代の女性です。乳がんを患ったことのある家族を持つ人は一般に乳がんになるリスクが高くなるとされています。
乳がんを早期に見つけると、センチネルリンパ節生検などの助けにより、リンパ節の広範囲な隔清をせず腫瘍部分のみを切除する最小限の手術で済みます。セムイPET診断・放射線治療サイトでは、乳がんを早期に発見するために、マンモグラフィ(デジタルマンモグラフィ装置:GE社製、Senograph 2000D)と乳腺超音波(Philips社製)検査を組み合わせた検診を行ない、必要に応じて3T MRIによる造影検査を追加しています。
マンモグラフィは、2名のマンモグラフィ読影資格の認定を受けた放射線科医が読影しています。マンモグラフィと乳腺超音波検査は相補って、乳がんに特徴的な石灰化や腫瘤を検出します。マンモグラフィのみの検診では、見逃される例もあり、超音波検査との組み合わせ検査が有効とされています。3T MRIによる乳腺造影検査は、検診で見つけられた腫瘤の造影効果から良悪性の鑑別診断やがんの進展度の診断に有用です。PET/CT検査は、乳がんの検出に有用ですが、サイズが小さい病変では集積が低いことがあるため、マンモグラフィと乳腺超音波検査を組み合わせた検査が必要と考えられています。
あなたが自分自身のからだをケアすることは、あなたを取り巻くすべての人の幸せを守ることです。乳がんは決して女性だけの問題ではありません。いつまでも健康でイキイキと暮らしていくために、乳がん検診をお勧めします。